トランプ大統領の弾劾訴追をわかりやすく解説!ウクライナ疑惑とは?

本日12月19日にトランプ大統領への弾劾訴追が決定したと報道されました。この出来事はアメリカ大統領として史上3人目の事件であり大きな注目を集めていますね。今回の弾劾訴追に伴い年明けにも議会乗員で弾劾裁判が開かれ、出席議員の3分の2以上の賛成が得られるとトランプ大統領は罷免されることとなります。

さて、今回の弾劾訴追ですがその原因は大統領選のライバルである民主党のジョー・バイデン氏に打撃を与える選挙を有利に運ぼうと画策した、通称ウクライナ疑惑と言われています。

トランプ大統領が弾劾訴追となった原因のウクライナ疑惑や、そもそも弾劾訴追とはどの様な事なのかを詳しく見ていきましょう。



そもそも弾劾訴追とは?

引用:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/12/3-158.php

まずは今回話題となっている弾劾訴追とはどの様な事なのかを見ていきましょう。

弾劾訴追とは一般的な刑事事件の起訴に当たるものです。

弾劾:官僚にあたる者の罪や不正を調べ上げて公開し、責任を問うこと
訴追:弾劾の申立を行う

という事ですね。今回はアメリカ最大の権力者であるトランプ大統領に対して、罪や不正を申し立て罷免いわゆる免職を要望したという事です。2019年9月にアメリカの二院のうちの一つである下院がトランプ大統領弾劾の為に調査を開始し、12月に行なわれた本会議で賛成多数により弾劾訴追となりました。


しかし、弾劾訴追となったからと言ってもすぐに免職となるわけではなく、この申し立てをを受けもう一つの議会である上院で弾劾裁判が2020年1月に行なわれます。この裁判で3分の2の賛成があるとトランプ大統領は罷免となり、大統領を辞さなければならなくなるのです。

そして、今回、弾劾の理由と言われているのがウクライナ疑惑なんです。

トランプ大統領の弾劾訴追の原因ウクライナ疑惑とは?

引用:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/09/post-13073.php

では、トランプ大統領の弾劾訴追が決定した理由であるウクライナ疑惑について見ていきましょう。


今回の騒動の発端であるウクライナ疑惑をとても解りやすく言うと2020年11月に迫った大統領選で再選を狙うトランプ大統領最大のライバル・民主党のジョー・バイデン氏に対し大統領という立場を利用し打撃を与え、選挙を有利に進めようと画策したということです。

ジョー・バイデン氏は前オバマ政権の時に副大統領を務めた人物であり、2020年の大統領選では民主党候補になる可能性が有力視されています。大統領選では強力なライバルになる人物に対して自身の立場を利用し、不利な状況に追いやろうと画策した事が弾劾訴追の原因と言われているんです。


では、なぜこの騒動がウクライナ疑惑と呼ばれているのかと言いますと、ジョー・バイデン氏の息子であるハンター・バイデン氏がウクライナの民間ガス会社ブリスマの取締役を務めていた事に端を発します。

2014年、まだジョー・バイデン氏がアメリカの副大統領を務めていた時期に民間ガス会社ブリスマは脱税などの容疑で当時のウクライナ検察当局から調査を受けていました。しかし、この動きに対してジョー・バイデン氏は「汚職への取り組みが不十分」という理由で当時の検事総長を解任するようにウクライナ政府に働きかけていました。

結果として検事総長は罷免となり職を失ったのですが、この一連の流れはジョー・バイデン氏が立場を利用し息子のハンター・バイデン氏をかばおうとしたと見られた訳なんです。

この当時の出来事に対してトランプ大統領はウクライナ・ゼレンスキー大統領と電話会談の時に調査を依頼。さらに電話会談の1週間前、アメリカはウクライナへの軍事支援を保留にしていたという事実から調査を行なわなかったらそのまま軍事支援を凍結するという脅しだと見られ、ウクライナ疑惑と呼ばれる事態になった訳です。

ちなみにこの時の電話会談のメモの公開されていました。

「お願いがあるんだ。ウクライナの状況について何が起きたのか調べてほしい。バイデンの息子についてはたくさんの噂が出ており、バイデンが検察の動きを止めたが、多くの人がそれについて知りたがっている。どんなことでもいいから司法長官と一緒に動いてくれるといい。バイデンは検察の動きを止めたことを自慢して回っていた。だから、それを調べてくれたら…、僕には(バイデンのしたことは)ひどいことのように思える」

これに対して、ゼレンスキー氏は「汚職疑惑を担当する次の検察総長を任命するので、その人物が状況を調べるだろう、特に、言及したその企業のことを」と答えている。

自身の権力を利用しウクライナ大統領であるゼレンスキー氏に調査を依頼、大統領選の最大のライバルとなるであろうジョー・バイデン氏の不利な情報を聞き出そうとしたこの一連の騒動が弾劾訴追の原因となったわけですね。



弾劾訴追によってトランプ大統領は罷免される?

引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191219/k10012220221000.html

今回、弾劾訴追となったトランプ大統領ですが冒頭でもお話した通りいきなり大統領という立場を失うという訳ではありません。

弾劾訴追はアメリカ議院の一つである下院によって決議され、この結果を受けて上院では2020年1月に弾劾裁判が開かれます。この裁判で3分の2以上の賛成があった場合トランプ大統領は罷免となるのですが、上院に所属する議院の過半数となる53議席はトランプ大統領が所属していた共和党が占めています。

その為、3分の2以上の賛成が得られることは事実上ないと考えられており、トランプ大統領が罷免される可能性はとても低いと言われているんです。

過去に弾劾訴追を受けた大統領は?

今回の弾劾訴追によってトランプ氏はアメリカ史上3人目の弾劾訴追を受けた大統領となっています。トランプ大統領以外に弾劾訴追を受けたのが第17代大統領アンドルー・ジョンソン氏と第42代ビル・クリントン氏です。

アンドルー・ジョンソン氏は南北戦争時に対立していた陸軍長官を解任したことで、ビル・クリントン氏は元研修生との不倫疑惑に対する偽証罪での弾劾訴追でした。しかし、二人共上院で行なわれた弾劾裁判では3分の2以上の賛成を得られること無く、免職とはならずに大統領として任期を全うしています。

ちなみに第37代リチャード・ニクソン氏も当時、職権乱用や議会侮辱によって弾劾訴追が取られると考えられていたのですが、その前に辞任しており、正式には弾劾訴追となってはいません。



トランプ大統領の弾劾訴追についてまとめると

今回はトランプ大統領の弾劾訴追について見てきました。

アメリカ史上3人目の弾劾訴追となったトランプ大統領。ウクライナ疑惑と呼ばれる騒動が発端であり、2020年1月には上院にて弾劾裁判が行なわれます。現在の見立てでは免職とはならないと思われますが大統領選での再選に向けてやや影を落とす出来事となったのは間違いないでしょう。

今回の弾劾訴追での騒動が収束するのはもう少し先となりそうですので、今後の動きに注目していきましょう!

キャッチ画像引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191214/k10012214981000.html